店舗・飲食店の賃料、据え置きのままでは損?今が増額請求の好機です
昨今の物価上昇や周辺エリアの発展に伴い、近隣の店舗や飲食店の賃料相場が上昇しているという話を耳にされてはいないでしょうか。もし、ご自身の所有する物件の賃料を長年見直していないのであれば、それは大きな機会損失を生んでいる可能性があります。
特に店舗や飲食店の場合、その売上は景気や地域の活性化に連動して変動しやすい性質を持っています。一方で、賃貸借契約で定められた賃料は、見直しをしない限り固定されたままです。経済状況が変化しているにもかかわらず、賃料だけが据え置かれているとしたら、その不合理性はオーナー様にとって看過できない問題ではないでしょうか。
「賃借人との関係が悪化するのではないか」「交渉が面倒だ」といった懸念から、行動をためらわれるお気持ちはよく分かります。しかし、賃料の増額請求は、不動産オーナー様に認められた正当な権利です。そして、経済が上向き、周辺の賃料相場が実際に上昇している「今」こそ、その権利を行使する絶好の機会と言えるのです。
専門家の視点から見ても、客観的な相場上昇という強い根拠がある現在は、交渉を有利に進めやすい戦略的なタイミングです。この好機を逃さず、適正な賃料を実現するために、具体的な一歩を踏み出すことをご検討ください。このテーマの全体像については、賃料増減額請求(交渉・調停・訴訟)の解説で体系的に解説しています。
賃料増額請求にかかる専門家の費用【完全ガイド】
賃料増額請求を具体的に進めるにあたり、オーナー様が最も気になるのは「専門家に依頼した場合の費用」ではないでしょうか。ここでは、弁護士と不動産鑑定士に依頼する際の費用について、その内訳と相場を分かりやすく解説します。費用の透明性を確保することが、安心して次の一歩を踏み出すための第一歩です。なお、以下に示す金額はあくまで一般的な目安であり、事案の難易度によって変動する可能性があることをご承知おきください。
弁護士費用(着手金・成功報酬)の相場と計算方法
弁護士に賃料増額請求を依頼した場合、主な費用は「着手金」と「成功報酬」です。
- 相談料:正式な依頼の前に、弁護士に法的なアドバイスを求める際の費用です。当事務所では30分1万円(税別)で対応しております。
- 着手金:弁護士が案件に着手する際に、結果の成功・不成功にかかわらずお支払いいただく費用です。これにより、弁護士は交渉や法的手続きの準備を開始します。当事務所では、20万円(税別)~を目安としています。
- 成功報酬:賃料の増額に成功した場合に、その成果に応じてお支払いいただく費用です。一般的には、増額できた賃料の数か月分とされることが多く、当事務所では増額成功額の8~10か月分を基準としています。
- 実費:上記とは別に、収入印紙代、郵便切手代、交通費、不動産鑑定費用など、手続きを進める上で実際に発生した費用をご負担いただきます。
例えば、月額5万円の賃料増額に成功した場合、成功報酬は40万円~50万円(税別)が一つの目安となります。当事務所の詳しい料金体系については、こちらのページもご参照ください。

不動産鑑定士の意見書・鑑定評価書の費用相場
賃料増額請求を成功させるためには、「なぜその金額が妥当なのか」という客観的な根拠が不可欠です。その強力な武器となるのが、不動産の専門家である不動産鑑定士が作成する書類です。
- 意見書(簡易鑑定):主に交渉段階で活用します。正式な鑑定評価書よりも費用を抑えて、適正賃料の目安を把握するための書類です。費用相場は10万円~が一般的です。
- 鑑定評価書:調停や訴訟といった法的手続きにおいて、法的な証拠能力を持つ正式な書類です。詳細な調査・分析に基づき作成されるため信頼性が高く、裁判所の判断に大きな影響を与えます。費用相場は30万円~60万円程度となります。
どの段階でどちらの書類が必要になるかは、事案の状況や交渉の進展によって異なります。初期段階では意見書で交渉に臨み、法的手続きに移行する際に鑑定評価書を作成するといった戦略的な使い分けが重要です。当事務所では、不動産案件に精通した信頼できる不動産鑑定士と連携しており、案件に最適な対応をワンストップでご提案することが可能です。
費用対効果は?弁護士費用は「コスト」ではなく「投資」です
専門家への依頼には確かに費用がかかります。しかし、私たちは、この費用を単なる「コスト(支出)」として捉えるのではなく、「将来の収益と不動産価値を高めるための戦略的投資」と考えていただきたいと願っています。目先の支出に囚われると、長期的に得られるはずの大きな利益を逃してしまうかもしれません。
弁護士費用と不動産鑑定士費用をどう考えるべきか
専門家へ支払う費用が、長期的にどのようなリターンを生むのか。その答えは、単に月々の増額分だけに留まりません。
例えば、月額3万円の賃料増額が実現したとします。年間では36万円の収益増です。これが10年続けば360万円になります。しかし、重要なのはそれだけではありません。不動産の価値は、多くの場合「収益還元法」という考え方で評価されます。つまり、その物件が生み出す収益(賃料)が高いほど、物件そのものの資産価値も高くなるのです。
仮に、この物件の利回りを4%と仮定してみましょう。年間36万円の収益増は、物件の資産価値を実に900万円(36万円 ÷ 4%)も上昇させる効果をもたらす計算になります。たとえ弁護士費用や鑑定費用で合計100万円かかったとしても、それによって得られるリターンは計り知れないものがあるのです。
賃料額が月30万円を超えるような案件であれば、費用対効果の観点から、弁護士に依頼するメリットは非常に大きいと言えるでしょう。
【成功事例】費用200万円で物件価値が4500万円上昇したケース
理論だけでなく、実際の成功事例をご紹介します。これは、当事務所が実際に手掛けた案件です。
ご依頼者:不動産オーナー様
賃借人:大手コンビニエンスストア
当初の賃料:月額60万円当事務所が代理人として交渉および法的手続きを進めた結果、最終的に賃料を月額75万円とすることで合意に至りました。月額15万円、年間で180万円の大幅な増額です。
この案件でかかった弁護士費用と不動産鑑定士の費用は、合計で約200万円でした。しかし、先ほどの利回りの観点から計算すると、年間180万円の収益増は、物件価値を実に4,500万円も押し上げる結果に繋がったのです。
この事例は、専門家への費用が、いかに大きなリターンを生む「投資」であるかを如実に示しています。もちろん、すべての案件で同様の結果が得られるわけではありませんが、適切な戦略と交渉を行えば、かけた費用を大きく上回る成果を得ることは十分に可能です。当事務所では、他にも多数の解決事例がございます。

弁護士が解説する店舗・飲食店の賃料増額を成功させる手順
では、実際に賃料増額請求はどのような流れで進んでいくのでしょうか。ここでは、具体的な行動計画を立てられるよう、全体像を3つのステップに分けて解説します。各段階で何をすべきか、どのような準備が必要かを把握することで、見通しを持って冷静に対応することができます。
Step1:準備段階|適正賃料の調査と戦略立案
賃料増額請求の成否は、この準備段階で大きく左右されます。感情的に「値上げしたい」と伝えるだけでは、交渉はまとまりません。成功の鍵は、客観的な根拠をどれだけ固められるかにかかっています。
まず、借地借家法が定める増額の根拠となる要素、すなわち、①近隣同種の建物の賃料との比較、②土地建物の公租公課の増減、③その他経済事情の変動などを徹底的に調査する必要があります。特に、現在の賃料が決定された時点から現在までの経済状況の変化を分析することは不可欠です。
この調査を個人で行うのは非常に困難です。だからこそ、早い段階で不動産鑑定士に適正賃料に関する意見書や鑑定評価書の作成を依頼し、客観的な根拠を確保することが極めて有効な戦略となります。そして、これらの客観的データに基づき、どの程度の増額を目指すのか、どのような交渉シナリオを描くのかといった初期戦略を弁護士と共に練り上げることで、その後の展開を格段に有利に進めることができるのです。
Step2:交渉段階|内容証明郵便での請求と話し合い
戦略が固まったら、いよいよ賃借人へのアプローチを開始します。最初の具体的なアクションとして、内容証明郵便で賃料増額を請求する旨の通知書を送付します。これにより、いつ、どのような内容で請求したのかを法的に証明することができ、後の調停や訴訟を見据えた場合にも重要な意味を持ちます。
通知後、賃借人との話し合いが始まります。ここで重要なのは、感情的にならず、Step1で準備した不動産鑑定士の意見書などの客観的データに基づいて冷静に交渉を進めることです。特に店舗や飲食店の場合、相手の事業への影響も考慮しつつ、こちらの主張の正当性を論理的に伝える高度な交渉術が求められます。
Step3:法的段階|調停・訴訟による解決
当事者間の交渉で合意に至らない場合、次のステップとして法的な手続きに移行します。まずは、簡易裁判所に賃料増額調停を申し立てることになります。
調停は、裁判官と民間の有識者からなる調停委員が中立的な立場で間に入り、双方の主張を聞きながら、話し合いによる解決(合意)を目指す手続きです。あくまで話し合いの延長線上にあるため、訴訟よりも柔軟な解決が期待できます。
しかし、この調停でも合意が成立しない場合は、最終的に訴訟を提起することになります。訴訟では、双方が法的な主張と証拠を提出し、最終的には裁判所が客観的な証拠に基づいて適正な賃料額を判断します。この段階では、法律に基づいた主張・立証活動が不可欠となり、弁護士の専門知識と経験が結果を大きく左右することは言うまでもありません。交渉が決裂し、法的手続きを検討されている不動産オーナー様は、ぜひ一度ご相談ください。
賃料増額に関するお悩みは、お早めに当事務所へご相談ください。
賃料増額請求のご相談・お問い合わせ
賃料増額請求は不動産案件に強い弁護士への相談が成功の鍵
店舗や飲食店の賃料増額請求は、単に法律知識があればよいというものではありません。不動産市場の動向、適正賃料の算定方法に対する知識、そして何より、賃料増額案件を手掛けた経験が必要です。

より適切な解決を目指すためには、不動産案件(特に、賃料増額案件)の経験が豊富な弁護士に依頼することが有効です。
当事務所、弁護士法人東京FAIRWAY法律事務所は、前身の事務所から通算して60年以上の歴史を持ち、開業当初から不動産案件を数多く手掛けてまいりました。現在も常時50件以上の不動産案件に対応し、30社を超える不動産会社様・オーナー様と顧問契約を締結しております。また、多くの賃料増額案件を手がけております、
私たちが提供できる価値は、単なる法的手続きの代行ではありません。豊富な経験に裏打ちされた的確な戦略立案能力、不動産鑑定士との効果的な連携、そして不動産実務の知識に基づいた実践的なアドバイスこそが、当事務所の最大の強みです。交渉から調停、訴訟に至るまで、あらゆる局面でご依頼者様の利益を最大化するために、私たちが持つすべての知見とネットワークを駆使します。
賃料増額請求は、大切な資産の価値を適正化し、未来の収益を確保するための重要な経営判断です。少しでもお悩みであれば、ぜひ一度、不動産案件を熟知した私たちにご相談ください。なお、継続的なサポートをご希望のオーナー様には、顧問契約もご提案しております。
